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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

【2012春】サイバーコネクトツー/デザイナーコース 相川美咲さん①

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こんにちは。アーティスト志望の相川 美咲です。
現在デザイン系の大学でビジュアルデザインを専攻しています。

今回FUKUOKAゲームインターンシップに応募した一番のきっかけは、
「ゲーム制作の現場でしか体験出来ないことを体験してみたい」という単純な気持ちからでした。
中でもサイバーコネクトツーのインターンシップは、"チームで一つのゲームをつくる"という特殊な内容で、チーム制作ならではの発見や、自分に足りない点を知ることができると思ったからです。


まず、インターンシップ初日ですが、この日は全スタッフが参加する毎週月曜日の朝礼があり、その中でインターンシップ生全員の自己紹介の場が設けられていました。
全スタッフの前での自己紹介ということでとても緊張しましたが、これから1ヶ月間のインターンシップに向け、意気込みを込めた自己紹介ができたと思います。


その後簡単な社内案内があり、今回チームで制作するゲームのテーマを生活指導担当の矢野さんから渡されました。

テーマはずばり「PONG 2012」。

PONGとは、1970年代に発売されたテニス(卓球)ゲームで、プレイヤーは画面左右に二分割されたフィールド上で、パドルと呼ばれる長方形のオブジェクト(以下バー)を上下に動かすことでボールを打ち返し、
得点を取り合うというとてもシンプルなゲームです。



2012春サイバーコネクトツー相川氏1_1.jpg

▲ 「PONG」のゲーム画面説明図です

「PONG2012」ということで、まず、「PONG」というゲームの内容をインターンシップ生全員が把握し、そこから「2012」らしい「新しさ」を考え始めました。

さて、全員で話し合いです。

まずはターゲットや、このゲームで「ユーザーにやって欲しいこと」を決めます。
そうすることでゲームのイメージやアイデアが出て来やすくなります。

A4サイズの企画書を各自が持ち寄り、各企画をプレゼン後、そこから多数決を取ったこともありました。
この時、ボールを敵に当てて倒して行くロールプレイングゲームのようなもの、横スクロールアクションや、シューティングゲームのようなもの、前後に奥行きを持たせた立体感のあるフィールドのもの等、「PONG」に「新しさ」が加わった企画が沢山出てきました。

しかし、コンセプトや仕様を詰めて行くと、
「PONG」から逸脱し過ぎていたり、「PONG」の枠に捕らわれていたりと、「新しさ」と「PONGらしさ」のどちらともを兼ね備えたものはなく、話し合いの度にボツ案は増える一方でした。


企画の話し合いを繰り返していくうえで、自分達が良いと思った案でも、
「初めてプレイするユーザーからすると複雑過ぎる」
「ゲームのコンセプトからズレて来ている」
「従来の「PONG」との違いが大差ない」
といったプロの方からのご指摘があり、ゲームを客観的に捕らえて、ユーザー目線に立つ事の大切さを気付かされました。


2012春サイバーコネクトツー相川氏1_2.jpg

▲ 話し合いの様子


そんな、度重なる話し合いの結果、ようやくチーム全員が納得出来る企画が決定しました!


私達の考えた「PONG2012」は、円形のフィールドが特徴です。
フィールドを円形にすることで、従来の「PONG」とは違い、プレイヤーが円周上を360°移動可能です。

また、ボールの軌跡から形成される三角形の面積を競い合うというゲームシステムも、従来の「PONG」とは大きく違います。
ポイントを稼ぐために、大きな三角形を狙うも良し、小さな三角形を沢山作って地道に稼ぐも良し。
と、プレイヤーによりプレイスタイルは多様になると思います。

ビジュアルとしては、ボールの軌跡や形成された三角形によって、円形のフィールド上に2色のステンドグラスがどんどん構成されていく面白さもあります。
(自分の作った三角形には自分の色の三角形ができ、相手の作った三角形には相手の色の三角形ができます。)

制作期間が1ヶ月という短い期間という事もあり、ゲームの内容を3日以内に決定する予定でしたが、話し合いを繰り返す内に、ゲームの内容を決定するまでに結局1週間を費やしてしまいました。

しかし、1週間を掛けしっかりと土台を固めたこともあり、「PONGらしさ」と「新しさ」を兼ね備えたゲームを考え出せたと思います。


チーム制作での私の担当箇所ですが、キャラクターのモデリングを担当することになりました。

実際にプレイヤーが操作するのはバーであり、キャラクターではないのですが、こちらのキャラクターは、対戦をより白熱させるサポート役となります。


2012春サイバーコネクトツー相川氏1_3.jpg

▲ キャラクターのラフスケッチです

ゲーム制作にあたり、大きなビジュアルイメージとして「ステンドグラス」があったので、教会や神聖な場所をイメージし、天使のキャラクターを考案しました。

また、先程記した通り、プレイヤーキャラクターではなくあくまでもサポートキャラクターであるため、ゲーム画面上ではあまり大きく映らない事や、
・ターゲットが10歳前後
・トゥーン調のビジュアルで統一
・彩度の高い背景に合わせる
・処理を軽くする
といった上記4点の制作テーマを考慮した結果、等身を低めに設定し、ローポリゴンでデフォルメしたキャラクターを制作することになりました。

2012春サイバーコネクトツー相川氏1_4.jpg

▲ モデリング中の画像です

使用ソフトは3ds Max 2011です。

制作途中、ラフスケッチのように手足を小さめに作成していたところ、チーム内でデフォルメの感覚にズレがあったので手足の大きさを拡大しました。


2012春サイバーコネクトツー相川氏1_5.jpg

▲手足の大きさ修正前と修正後

また、「メッシュスムーズ」という、面を滑らかにする機能は、結果としてポリゴン数が増えてしまうということが解ったので、処理を軽くするためにも、ポリゴン数を大幅に削減しました。


2012春サイバーコネクトツー相川氏1_6.jpg

▲ポリゴン数の修正前と修正後

今後、「テクスチャ」と呼ばれる、オブジェクトの表面に貼り付ける質感や模様を描き込み、「ボーン」と呼ばれる、キャラクターを動かすために使用する骨を組み込んでいきます。


1ヶ月間という、限られた短い期間内で、初めての機材や環境の中で制作を進めて行くのはとても大変です。
特に、今までblenderという3Dモデリングソフトを使用していたため、3ds maxというソフトを使用してのモデリング作業に慣れるまでに大変苦労しました。
参考書やチュートリアル動画をもとに、制作に行き詰まる為に調べながら作業を進めるため、思いのほか制作に時間が掛かってしまいます。


キャラクターを制作するうえで、これまで一人で制作を行っているときは、主にチーム内でのビジュアルの統一に重点を置いて作業を進めていましたが、チーム制作では、ビジュアルの統一だけでなく、スケジュール通りに作業を進めるのも重要です。

更にプロの制作現場では、クオリティの高いものが求められるため、学生の授業課題や自主制作と、プロの制作の違いと厳しさを痛感しました。


短い期間ではありますが、このインターンシップを通してスキルアップし、チーム全員で面白いゲームを完成させたいです。



次回は、ガンバリオンのインターンシップ生のレポートをお送りする予定です!
お楽しみに♪


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