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FUKUOKAゲームインターンシップBLOG

世界、そして、未来を見据える人たちが、福岡にいます。

GFF加盟企業をはじめとする福岡のゲーム企業の現場に入ってその仕事を体験する、ゲームインターンシップ制度。
ゲーム制作の厳しさ、楽しさを学んで、ゲームクリエイターになるきっかけをつかむ体験をブログ形式で報告します。

【2012夏】サイバーコネクトツー/デザイナーコース 髙妻亜彩さん(最終)

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こんにちは!
第13回FUKUOKAゲームインターンシップ デザイナーコースの髙妻亜彩です。
3回目のブログ更新ということで、今回は8/27から最終日までの話です。

アーティスト面からは背景とタイトルロゴについて、そしてインターンシップ終了ということで
最後にまとめをしたいと思います。


インターンシップ残り2週間となり、ゲーム制作もいよいよ大詰めです。
「時間が無い!時間が無い!」とひぃひぃ言いながらもなんとか形になってきました。
タイトルも決定し、ゲームらしくなってきました。

タイトルは「忍者 天地逆丸(てんちさかまる)免許皆伝への道」です!

主人公の逆丸くんが一人前の忍者になるために、「天地反転の術」を駆使して洞窟に修行に行く、
横スクロールアクションゲームです!

「天地反転の術」とは、今回の私たちのゲームの売りで、通常は地面を走るのですが、「天地反転の術」を使うことで
天井を走ることができたり、地上の障害物を天井に移動させたりすることができるようになります。
詳しいゲームの内容についてはゲームデザイナーの菊岡さんの記事をご覧ください!


ではまず背景についてお話します。
前回お話したとおり、横スクロールアクションゲームとなるため、プレイヤーキャラクターが小さめに
描かれることになります。
そのため、背景がかなり目立ってしまうため、背景の重要度が高くなります。

今回はステージ構成が、洞窟に入る前と洞窟内とで、場面ががらりと切り替わるため、外のシーンと洞窟内の
二つ背景を用意することになりました。


ではまず外の背景。
前回のブログでお見せしたラフ画を元にして描きました

【デザイナーコース】髙妻亜彩③_01.jpg
▲これが




【デザイナーコース】髙妻亜彩③_02.jpg
▲こんな感じに修正されました。


今回は、ほぼ1人でのグラフィック制作になるため、背景だけに時間をかけている余裕がありません。
なので、あまり時間をかけずに、それっぽく見えるように描いてみました。
縮小されているのでわかりませんが実際はちょっと、いやかなり荒い部分が...ウーン。


次に洞窟内の背景。
これが結構悩みました。
和風な絵柄ということで、日本画について資料を集めたのは良いのですが、日本画で洞窟内を描いた資料というものがほとんど見つからないのです。
どうしようかと悩んでいたところ、「水墨画・山水画は岩肌等を描いていることが多いので参考にしたらどうか」と
アドバイスをいただいたので、その日の帰りに早速本屋に直行して山水画の本を立ち読みしました。

水墨画・山水画というと、墨1色で表現される絵画ですが、さすがに墨1色で描くと味気ないので青っぽい色を使って
描いてみました。

【デザイナーコース】髙妻亜彩③_03.jpg
と、まあこんな感じでとりあえず洞窟内の背景もできあがりました。

これを実際のゲーム画面に置いてみますと

【デザイナーコース】髙妻亜彩③_04.jpg

なんだか背景の色が濃い気がします。

【デザイナーコース】髙妻亜彩③_05.jpg
マップチップ(ゲームのステージを構成している1つ1つのブロックのこと)と背景が同化しすぎて見えづらいです。

うーん、これではいけません。

なので、うんと背景の明るさを上げてみました。
また、和紙風のテクスチャをのせて質感を変えることでも差をつけます。
このあたりの塩梅がかなり難しいです...。
画面全体の統一感をもたせつつも手前の実際のプレイする部分は目立たせる...。

そんな試行錯誤を繰り返した結果、このような背景になりました。▼

【デザイナーコース】髙妻亜彩③_06.jpg
【デザイナーコース】髙妻亜彩③_07.jpg
マップチップもオブジェクトも目立つし背景も邪魔になっていない!

背景単体で見るとちょっと色が薄すぎるかな?という気もしていましたが、実際のステージと組み合わせると
いい感じになりました!


さて、次に個人的にすごくお話したい「タイトルロゴ」についてです。

私は学校で広告デザインやポスター制作の勉強をしていたので、ロゴ制作にも興味がありました。

そのことを指導担当の方にお話したところ、サイバーコネクトツーでタイトルロゴや設定資料集等のデザインを
行っている三好さんをご紹介いただきました。

その方に自分が制作した「忍者 天地逆丸 免許皆伝への道」のタイトルロゴをお見せしてアドバイスをいただきました。

▼こちらがそのタイトルロゴです。

FGI2012夏_髙妻氏3.jpg
筆文字を書いてバランスを見つつ位置調整をし、「天地を反転させるアクション」が売りのゲームなので
「天」と「地」の文字に色づけしました。
また、「天地逆丸」は初見では読みづらいためルビをふり、アクセントとしてバックに天地くんの走っているシルエットを、和紙風テクスチャを使用して置きました。

こちらをお見せしたところ、
  ・もっと筆文字にメリハリをつけよう
  ・ルビをもっとわかりやすく
  ・シルエットがわかりづらい
等のご指摘を頂きました。
自分でも気付けていませんでしたが、わかりづらいことばかりでした。

タイトルロゴ制作では、一番重要な部分・見せたい部分を決め、優先順位をつけることが大切で、
たとえば上の例で言いますと、
  ①「天地逆丸」
  ②「忍者」と「免許皆伝への道」
  ③シルエット
という順番で、重要度が決まってきます。

また、タイトルロゴは看板のようなもので、タイトルロゴだけが先行して発表されることもあるので
責任重大であるというお話を聞きました。

完成に至るまでのお話を聞いたり、没になったデザイン案を見せていただいたり大変貴重な時間をすごせました。

他の社員の方にもタイトルの「逆丸」を「ぎゃくまる?」と読まれてしまったり、
「『免許皆伝への道』が見づらい」というご意見をいただいたので、
そのあたりも踏まえて作り直したのがこちら。▼

FGI2012夏_髙妻氏3[1].jpgまず「天地逆丸」の文字を書き直しました。
次に、ルビの文字を大きくして白抜き文字にすることで見やすくしました。
「免許皆伝への道」部分は判子風にすることでインパクトを出してみました。
また、ゲーム内でも判子風なデザインを使用しているのでそれとの統一感を出してみました。
最後に、天地くんのシルエットではなく天地反転をイメージして矢印が回転しているマークを筆ペンタッチで製作し
バックに置きました。

こちらを再び三好さんに見ていただいたところ、
  ・後ろの矢印の先端部分が、「天地逆丸」の文字に埋もれているので、位置や大きさを調整して矢印だとはっきり
    わかるようにすること
  ・「免許皆伝への道」が少し目立ちすぎているので優先度の高い「天地逆丸」を目立たせるためには、
    その部分はもう少し控え目にすると良いということ

などなど、まだまだブラッシュアップすべき点をアドバイスいただきました。

が、「前回よりも格段に良くなっていて、ゲームのタイトルロゴらしくなっている」とのお言葉も頂けたので、
とてもうれしかったです!

残念ながら、ゲーム完成版には修正が間に合わずこちらのタイトルロゴを実装していますが、ご指導いただいた内容をこれからの作品制作に活かしていこうと思います!

(最終日に、まさかの自分の作業用PCが故障するというハプニングに見舞われ、ロゴの編集データが
消えてしまったという悲しいお話もありました...)


では最後になりますが、私は、第13回FUKUOKAゲームインターンシップに参加して本当に良かったと思います。

インターンシップが始まる前は、アルバイト経験もほとんど無く、知らない人と話すのも苦手で、
インターンシップに合格したは良いけれどちゃんとやっていけるのか、本当に胃が痛い毎日でした。

インターンシップが始まった初日は、サイバーコネクトツーさんの会社の雰囲気に圧倒され、
1ヶ月という期間がとても長く感じられました。
ですが、実際にゲーム制作が始まると、毎日が充実しすぎて時間が経つのがとても早く感じられ、
1ヶ月はあっという間に終わってしまいました。

自分の描いたグラフィックがゲーム内に実装されたときは嬉しいし、なによりゲームとしてプレイできるようになった時の喜びはこの上ないものでした。
また、社会人としてのマナーや言葉遣い、そして何より正しいコミュニケーションとは何かということを
学ぶことができました。

実際のプロのゲーム制作の現場を知るだけでなく、たくさんの大切な事を得られました。
思い切ってFUKUOKAゲームインターンシップに応募して良かったと思います!


これにて髙妻亜彩のインターンシップブログは終了です。
「FUKUOKAゲームインターンシップに参加してみようかな?」という方の参考になれば幸いです!
最後まで読んでいただきありがとうございました!


>>【2012夏】サイバーコネクトツー/デザイナーコース 髙妻亜彩さん(1)
>>【2012夏】サイバーコネクトツー/デザイナーコース 髙妻亜彩さん(2)

>>サイバーコネクトツーのウェブサイトはこちら


ポスター
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